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2011年7月26日火曜日

命はなんにだって一つだ!!—中—

心臓マッサージが止まった。

それは親戚のおばさんの希望だった。
「本人も苦しいでしょうから—」と言って。
僕も見るに耐えられ無かった。

医者が時刻を読み上げた。


アニメじゃない。ドラマでもない。

現実だ。リアルだ。


ばあちゃんの死因は不明。
「股関節に器具をはめる手術でなぜ死んだ」みんな思っていた。
病院側も、我々も。

死因特定の為解剖をしてもらうことにした。

待合室でただ待つ。

死んでしまったのに病床に置いとく訳にもいかない。
時計を見ると母さんと喧嘩して家を出て、戻って3時間ぐらいしかたってなかった。

劇的過ぎる変化だ。

病室に置いてあったばあちゃんの遺品が運ばれてきた。
その中のスケジュール帳を手にとり開いた。
どうやら我々と同じく本人も死ぬとは思っていなかったようだ。

遺書なんて無いだろう。

いとこのばあちゃんに送った手紙も見つけた。
現実味がしてきた。
涙が流れそうになる。

だが、泣いても良くなる訳でも無いのでこらえる。

しばらくして一階に呼ばれる。
霊安室というのに初めて入った。
楽しくない場所だな。

ばあちゃんは肩を叩いて呼んだら起きてきそうな顔をしていた。

こんなにちっちゃかっただろうか?

霊安室は寒かった。それだけの冷房が効いていた。
しばらくして葬儀屋が来た。
とりあえず遺体を葬儀屋で保管して明日…日付的には今日解剖するらしい。

葬儀屋にばあちゃんが運ばれていった。


僕達は家に帰った。


「こんな…訳わかんねえよ」
帰ってからケータイを開いてみた。
KAGOMEから
『明日ネバランに蛍光灯と行くけど来る?』
というメールが来ていた。

彼は日常をおくっていた。
普段ですら羨ましい彼の日常は更に輝いて見えた。

mixiも覗いてみた。
みんないつもの日常をおくっていた。


「それでも世界は廻っているんだな…」

今週金曜日ににインドたちと焼き肉の予定があったなぁ、日曜はボイラーの試験だったか。
どうなんだろう。
インターンシップ行けるかなぁ。
バイトしばらく休まなきゃな…

落ち着いてきたら関係ないことばかり頭に浮かんできたよ…

とりあえず寝て備えよう。


そして今朝、学校に電話をかけてみたが担任が席を外していた。
「役にたたねぇ担任だな」
昼から解剖という事なので学校の電話を諦め、病院に向かった。

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